杉滝岩その1,2(アルパイン)9月の某日に杉滝岩というところでアルパインクライミングをしてきた。杉滝岩について一応記述すると新潟県新発田市の内の倉湖の奥にある岩。まぁ自分で調べてください。探せば写真くらいすぐ見つかります。個人HPにリンクするのとか気が引ける。 次にアルパインって何?という人。これについては僕に聞かれても結構困るのでウィキペディアを見てください。クライミングって言ってもいろいろあるんです。 で、今回は僕の初クライミング。 っつーか探検部のほかの一年生はみーんな春のうちに一度は行ってるんだよね。僕はそれに見事に乗り遅れたわけだ。おかげで夏の間、沢登りに行くことができなかったという悲しいお話。 そうして念願の初クライミング。期待と不安。 クライミングは用具が多い。用具の使い方間違えれば死ぬ。 ということで、登る前に綿密にレクチャーを受ける。 簡単にいえばハーネス(安全ベルト)を履いて、ザイル(ロープ)を結びつけて、落ちないようにする方法。 もうちょっと言えば、1番目に登る人は所々の支点にザイルを繋ぐので、落ちる時は下へと延びたザイルが支点に引っ掛かるまでの数メートルを落ちることがある。2番目に登る人は1番目に登った人が上からザイルをビーンと引っ張ってくれてるので、落ちてもほとんど落ちない。 ビレイとか難しい話はしません。 まぁ要するに自分は2番目に登るから落ちてもたいした怪我をすることはないということだ。2番目は楽チン。1番目は死にやすい。 っつか今ネットで「ハーネス」と検索したら、犬用ハーネスが一番上に出たのでいらついた。 さて、話を戻す。 岩場の前までくる。先輩が1番目に登る。 ヨジヨジヨジ。 僕は下でいろいろザイル作業をする。 先輩が登りきり、準備が完了し、僕が登る番となる。 まぁ、クライミングボードすらやったことがない、本当に初めての岩登りであるから無理はしない。 ヨジヨジヨジ。 あぁ、でも思ったほど難しくないやこれ。むしろ楽しいくらいに。 あっという間に登りきった。 ・・・さ、て。 上に着いたはいいが、クライミング初体験の私にとって一番怖かったことの一つがこれ。 岩に止めたスリング(ヒモ)をハーネスに結びつけ、両手を離して岩壁に立つ。 んー、文章で言うのが非常に難しい。 両足を岩壁につけ、全体重をスリングに預けて、はるか地上まで何もない空中にわが身を傾けるのだ。 つまりスリングが切れたら背中から真っ逆さまに地面に落ちる体制。 これがねぇ、曲者でさ、慣れたらなんてことないんだけどさ・・・。 「っぁあぁ・・・」((((;゚;Д;゚;)))) で、少しずつ体重をかけて行って慣れていく。が、慣れない。怖いものは怖い。 で、次の難関。 懸垂下降である。これはイメージしやすい。ほら、レスキュー隊とかがさ、ロープ一本でビルの壁をシューって華麗に下りていくあれ。 これまたザイル一本に全体重かけて降りていくものだから、ザイル切れたが最後地上へ真っ逆さまである。 もう怖いのなんの。チビチビチビチビ降りていく。 まぁはっきり言えば、チビチビおりようが一気に下りようが危険度は変わらないので、僕の懸垂下降は自分から恐怖を長時間持続させてるだけというおバカな行動であった。 さて、こんな感じで終了した。 登ることの楽しさを知り、用具に命を預けることの不安に苛まされた日である。 話は終わらない。 二日後にまた、杉滝にきた。 この日は別のルートを登る。 で、いろいろあって私は岩壁に一人張り付き、来た事を後悔していた。 にっちもさっちもいかなくなった。 登りようがない。壁はもう体感垂直な感じだし、足場はもうほとんどないし、体力がのこりわずか、腕に力も入らず、もうどうすればいいのかと。限界ですよと。 そうして僕の初落下の時間。 「先輩」 「なに?」 「ザイルちゃんとやってくださいね」 「こっちはいつでも大丈夫だよwww」 「じゃぁ・・・たぶん、落ちるんで」 「はーい、頑張ってね」 「・・・。」 「・・・。」 「ふんっ!!っくぁあ!!っぬうっん!!っぁ!」 ズッシャァァ。 「あ、落ちました」 淡々と。 せいぜい数10センチくらいだと思うけどもね、無事にザイルが僕を支えてくれた。 一度落ちると楽なものである。僕は心から安心してザイルを頼る。 その後10分くらい頑張ってようやくその場を登り切る。 これが難所を終え一安心。あとはちょいと登るだけで到着だぜ。やったぜ!という場面。 もう、この岩壁を登れば、この先どんなところもそんなに大変だとは感じないだろうなと思った。 |